
江戸川橋駅・神楽坂駅から徒歩5分!
新宿区という都会のど真ん中にありながら、近く(特に神楽坂)へ足を伸ばせば、どこか懐かしさと風情を感じさせる街。

新宿区という都会のど真ん中にありながら、どこか懐かしさと風情を感じる街、神楽坂。
山の手圏内では、ある意味異色とも言える土地柄かもしれません。
「スリアン神楽坂」が建つこの街はどんな街なのか、その魅力や名前の由来などをお話させていただきます。


大正時代、この付近は花街として栄えました。
夕暮れともなると、芸者さんたちが街を歩き、その姿がこの街に色を添えていました。
飯田橋駅を背にした坂の右手側の路地を入ると、今でも花街特有の風情が感じられます。
また、尾崎紅葉や泉鏡花などの文筆家が住み、小説などで取り上げられることも少なくありませんでした。
2007年に放送された倉本聰脚本のテレビドラマ「拝啓、父上様」では、嵐の二宮和也君が演じる主人公が働く神楽坂の老舗料亭が舞台となっています。
中央を貫く通りには、有名なチェーン店など新しい店が並ぶ一方、一歩路地に入れば、古き良き江戸の香り漂う小さな細道に迷いこむ、そんな不思議な街です。


古くは花街として栄え、その風情を今に残しながらも、最近ではおしゃれな雑貨店やカフェも数多く並んでいます。
また、坂の周辺には毘沙門天善國寺をはじめ、若宮八幡や赤城神社など多くの寺社が散在し、文化の街としても人気があります。
そういった「和」のテイストが漂う一方、この街のもう一つの特徴は、どこか西洋風の異国情緒をも感じさせることです。
昔、外国映画で見たような石畳の路地、パリの街角にありそうなパン屋さん、洋風のウッドデッキがあるカフェ…。
もちろんフランス料理店も多く存在します。
そんなお店をあちこちハシゴしていると、気分はもうサン・ジェルマンの散歩道!本当に歩いていて飽きることがありません。
この街のことを「小さなパリ」と呼ぶ人がいるのも、うなづけます。
そんな2つの顔を持つ神楽坂、東京の中でもっとも散歩が面白い街の1つかもしれません。


ところで神楽坂の“神楽”とは何を意味するのでしょうか?
神楽とは神道において神様にささげる歌や踊りのことです。
日本神話の中でも有名な「天の岩戸」の話(*注1)の中で、岩戸の奥に隠れてしまった神様を外に連れ出すため、他の神様が岩戸の前で踊ったり歌ったりしたのが、その始まりだとも言われています。
*1 天の岩戸伝説
「古事記」に納められている最も有名な話。太陽の神である天照大御神[あまてらすおおみかみ]を他の神様が怒らせてしまい岩戸の奥に隠れてしまった。そのため世の中が暗闇に包まれてしまう。
八百万の神(やおよろずのかみ)たちは何とか天照大御神を外に連れ出そうと岩戸の前で踊ったり歌ったりして大御神を外に出すことに成功した。という話
古来より神楽は自分たちが住んでいる土地の守り神に捧げられてきました。
豊作・豊漁を願い、疫病を追いはらう儀式として、古くから日本各地で行なわれてきました。
今でも農村では、秋の収穫を終えた時期に、神様への感謝のしるしとして神社の中にある神楽殿(かぐらでん)で神楽の行事を行なっているところが少なくありません。
ちなみに、歴代興行収入1位を記録した超人気アニメ「鬼滅の刃」でも、主人公 炭治郎が使う“ヒノカミ神楽”という厄払いの舞と呼吸法が出てきますよね。
そういった人気漫画の影響もあって、神楽という言葉は今や若い人たちの間でも聞きなれたキーワードになりつつあると言えるかもしれません。

「神楽坂」の名称の由来については、いくつかの説があります。
坂の近くに高田穴八幡の旅所があり、祭礼で神輿が通るときに神楽を奏したからという説、
「若宮八幡の社」の神楽の音がこの坂まで聞こえたからという説、
津久戸明神が牛込に移転した時、神輿が重くてこの坂を上ることができなかったが、神楽を奏すると容易に上ることが出来たためだという説…
果たしてどれが正解なのかは判りませんが、いずれにしても神楽というものにはやはり縁の深い土地柄のようです。

古き良き「和」のテイストを今に残しながらも、その一方でパリ郊外の街角を彷彿とさせるような異国情緒漂う街、神楽坂。
「スリアン神楽坂」が建つこの街を歩きながら、是非立ち寄りたい人気のスポットをご紹介します。

神楽坂のメインストリート「神楽坂通り」。道幅はそれほど広くはありません。
駅から坂を上がるこの通りに入ってすぐ右側、不二家のペコちゃんが出迎えてくれます。
ここの不二家さんは日本で唯一「ペコちゃん焼き」が食べられる店として有名です。


通りの両側には、若者に人気の比較的新しい店から老舗の店まで、いろいろなお店が並び、実に華やかです。
土日と祝日は歩行者天国になるので、一層賑やかになります。
神楽坂通りには、赤城神社や毘沙門天善國寺など、神楽坂の名所スポットがたくさんあります。
初めて神楽坂を訪れる方は、まずこの神楽坂通りを歩いてみるといいでしょう。
ブラッと歩いているだけでも楽しいですよ。
そして、メイン通りから少し道を外れて、細い路地へと足を踏み入れてみましょう。
表通りを歩いていると見逃してしまいそうなな小さな路地がたくさんあります。
小道を進んで行った先々で「おぉ!こんなところに○○が…」ときっと驚くはずです。そしてそれこそが神楽坂の醍醐味なのです。
まさにインスタ映えするスポットがたくさん!神楽坂に行ったら、ぜひ周辺の路地にも迷い込んでみましょう。

飯田橋を背に神楽坂通りを少し歩いた左側に「PORTA神楽坂」があります。その通路を通り東京理科大学の方へ。さらに右に曲がってしばらく道なりに進むと、何とも味わい深い銭湯「熱海湯」が見えてきます。
その銭湯の脇を上がるこの小路こそ“神楽坂インスタ映えスポット”の一つ、「熱海湯階段(別名 芸者小道)」です。
古い石畳に木々の生い茂った石垣、ほんのりと香る苔のような匂い。少ししっとりした空気に包まれた感じです。。
大正時代の人が着物を着て歩いていても違和感を感じないような、何とも不思議な空間で、テレビなどのロケ地としてもよく使われます。


この小道は、昔 芸者さんたちがここを通ってお座敷へ出かけたことから、別名「芸者小道」とも呼ばれています。
階段を上がれば見番横丁という通りにつながり、芸者衆の手配などを行なう事務所や三味線の稽古場(見番)が現在もあります。
時間帯によっては三味線の音が聴こえてきます。
面白いのは、それに相対するように、テラス席でお食事が出来る洒落たフレンチレストランなどもあり、神楽坂の和と洋の二面性を感じさせられる場所であるとも言えます。

神楽坂通りを途中から右に曲がり、少し歩いて左へ向うと、石畳の並ぶ小道「かくれんぼ横丁」が見えてきます。
ここも昔ながらの花街の風情を漂わせる通りです。


その名の通り、この道で人とはぐれると迷子になってしまいそうな入り組んだ作りになっています。
一説によると「花街にお忍びで来た要人のあとを付けても、この路地に入ってしまえばわからない」という意味で“かくれんぼ”の名前が付いたとも言われています。
2016年にリニューアルされ、石畳には遊び心のある形が加えられるなど、以前とは少し雰囲気が変わったようです。
神楽坂には他にも趣のある路地・小道がたくさんあります。
意外な発見があるかもしれないので、是非 探索をしてみて下さい。

神楽坂は、お洒落な店、味のある店が立ち並ぶメイン通りの活気と、花街の流れを組む風情が大きな特徴ですが、その一方、由緒ある神社仏閣がいくつも存在する街でもあります。
「スリアン神楽坂」が建つこの街を訪れたら、是非立ち寄りたい代表的なスポットを二つご紹介します。

神楽坂駅から徒歩約1分、牛込神楽坂駅からは徒歩約8分のところに位置しています。
牛込総鎮守 赤城神社は、江戸時代に徳川幕府によって江戸大社(江戸の三社)の一つとされていた、由緒正しい神社です。
一方、昨今では“東京で一番オシャレな神社”と称されることもあるほど、若い人たちに人気のある、時代のニーズにマッチした神社であるとも言えます。


赤城神社には、磐筒雄命(いわつつおのみこと)、赤城姫命(あかぎひめのみこと)が祀られています。
女性の願いを叶えてくれると話題のパワースポットでもあり、良縁成就や安産祈願など、多くの女性が参拝に訪れるようです。
また、境内にある末社のひとつ「出世稲荷神社」は、その名の通り、サラリーマンから崇敬を集めています。
赤城神社は、2010年に有名建築家 隈研吾氏の監修により大幅リニューアルされ、現代的なデザインの社殿に生まれ変わりました。隈研吾氏といえば、東京五輪のメイン会場「新国立競技場」をデザインした事でも有名ですよね。
昔の神社のイメージをくつがえすようなシャレたデザイン!入り口はガラス張りの自動ドア!まさにスタイリッシュ!
また、赤城神社は、水木しげる氏が「ゲゲゲの鬼太郎」の初のアニメ化の際に祈祷した神社であることから、鬼太郎や目玉のおやじをモチーフにしたお守りが授与されることでも話題になりました。
さらに境内の敷地内には、参拝した後にゆっくり食事やお茶が楽しめる「あかぎカフェ」というカフェもあります。
もちろんお店の作りはおしゃれで、メニューも豊富!ランチもディナーも楽しめます。

神楽坂駅(または牛込神楽坂駅)から徒歩約6分、飯田橋駅からは徒歩約5分のところに位置しています。
善國寺(ぜんこくじ)は、今から400年以上前、安土桃山時代創建された日蓮宗の寺院です。
神楽坂通りに面し、街のシンボルとして古くから地元に根づいています。


本尊の毘沙門天(びしゃもんてん)は江戸時代より「神楽坂の毘沙門さま」として信仰を集めました。
江戸三毘沙門のひとつと呼ばれ、現在は新宿山ノ手七福神の一つにも数えられています。
また新宿区指定有形文化財にも指定されています。
毘沙門天は、古くよりインドで信仰されていた財宝の神。そのため、金運や開運厄除けの福運を授かるとして、多くの人から信仰を集めています。 また、多聞天とも号し、文字通り参詣者の願い事を“多く聞いて”下さり、七福神のお一人として日々福を授けて下さっている神様です。
この他にも、神楽坂にはいくつもの寺社が存在します。是非 探索をしてみて下さい。